老若男女誰からも愛される「狛犬」の魅力とは?

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狛犬のルーツを辿っていくと...

神社仏閣の入口などで見かける一対の動物といえば、誰もが「狛犬」「獅子」を思い浮かべることでしょう。その多くは石造ですが、平安期までは木製が主流で、守護や魔除けのため、ご本尊やご神体の手前両脇に置かれていました。そのルーツはライオンとされ、造形の歴史を辿ると紀元前の古代オリエント時代まで(さかのぼ)ることができます。それがインドから中国へ伝わりますが、中国にはライオンが生息していないため、様々な空想から「唐獅子」が誕生し、それが朝鮮半島を経て、飛鳥時代に仏教とともに日本へ伝わったとされています。

狛犬と獅子、どちらが正しいの?

狛犬は、日本独自に創造された空想上の霊獣で、中国や朝鮮には存在しません(狛犬が獅子から派生したのか、大陸で創造された一角獣から生まれたのか、その関連性は分かっていない)。平安期頃の成立とされる様式では、一対のうち向かって左側だけに(つの)が付いています。実はこれが狛犬で、角のない右側は獅子となります。平安期の文献によると「獅子は神様から見て左(向かって右)に置き、口を開き(()(ぎょう))、狛犬は右(向かって左)で、口を閉じている((うん)(ぎょう))」とする説明もあるそうです。

形式は主に3つの文化圏に分類される

日本で石造の獅子が出現するのは鎌倉期以降のことで、奈良の東大寺南大門にある石獅子(1196〔建久7〕年)が在銘最古(両方とも阿形で角もない)となります。その後、狛犬の文化は交通や流通の発達とともに広まり、地域ごとに特色が見られるようになりました。ある研究者によると、狛犬の形式は主に「江戸式」「(なに)()式」「(いず)()式」の3つの文化圏に大別されるということです。姿形は、前足を伸ばして腰を下ろしているもの(座型)、頭を低く下げ腰を浮かせて身構えているもの(構え型)、毛の長いものや短いもの、尻尾の垂れたものや立ったもの、表情も素朴で優しいものや()(かく)するものなど、地域ごとに様々な特徴が見られます。最近の狛犬は中国製が主流で、同じような姿形ばかり流通していますが、本来はその地域ならではの伝統的な姿形や作風があったのです。地元にどんな狛犬がいるのか、それがどの形式に分類されるのか、古い神社仏閣を訪ねて調べてみるとよいでしょう。

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