今秋は法相宗の大本山「興福寺」が注目です!

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奈良で興福寺国宝特別公開2017が開催中

南都六宗の一つ、法相宗の大本山で、飛鳥時代の669(天智8)年に創建された興福寺(藤原(かま)(たり)の息子・藤原()()()(うまや)(さか)寺を平城京に移した710年が実質的な創建年とされる)。「古都奈良の文化財」の一部として1998年に世界遺産に登録されましたが、同寺では現在「興福寺国宝特別公開2017 阿修羅~天平乾漆群像展」(後期)が開催中です。

最大の見どころは、同寺仮講堂に並ぶ19体の仏像群。その中央にある高さ2.26メートルの阿弥陀如来像(12世紀、重文)は近年、同じ境内の国宝館に安置されていましたが、このほど『興福寺(まん)()()図』(京都国立博物館所蔵、12~13世紀、重文)に描かれた2次元の世界を立体的に表現するという趣旨で仮講堂のご本尊として迎えられることになったのです。全19体のうち有名な阿修羅像など14体は734(天平6)年の国宝で、本尊の阿弥陀如来および()(うん)2体の金剛力士像(12~13世紀、国宝)と梵天・帝釈天像(12~13世紀、重文)は鎌倉時代に作られたもの。その制作年はおよそ500年もの時代差がありますが、それらが一体となって調和しています。


東京・上野では興福寺中金堂再建記念特別展「運慶」が開催中

興福寺では現在、「天平の文化空間の再構築」を掲げて境内を整備中で、1717(享保2)年に消失した中金堂を300年ぶりに再建する事業が来年10月の落慶法要に向けて進行中です。本特別展は、同寺の復興に尽くし、平安末から鎌倉初期にかけて活躍した天才仏師・運慶による仏像22体を一堂に集めて公開するものです。(せい)()()童子(八大童子立像の一部)や()(じゃく)・世親菩薩立像、大日如来座像、(りゅう)(とう)()立像など見どころはたくさんありますが、とりわけ注目されるのが仏像の眼球に用いた「(ぎょく)(がん)」という技法で、これはコンタクトレンズのような水晶の板を仏像の顔の内側からはめ込み、瞳や血管を色づけしたものです。その究極ともいえる写実的な表現は、躍動感あふれる筋肉や、流れを感じさせる髪の毛や衣など細部にまで及んでおり、見る者の心を一瞬で捉えます。

いずれの仏像も当時の仏教の存在と影響力がいかに大きなものであったかを示しています。芸術の秋です。行楽やお墓参りのついでに足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。

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