長崎・熊本の12の構成資産が世界遺産に!

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日本におけるキリスト教の歴史を今日に伝える貴重な文化遺産

長崎・熊本の両県に点在する「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連資産」が、このほどユネスコ(国連教育科学文化機構)の国際会議で世界文化遺産として登録されました。日本に現存する最古のキリスト教建築物として知られる大浦天主堂をはじめ、かつて「踏絵」が行なわれた庄屋宅跡に立つ天草の崎津集落、日本史上最大規模の一揆とされる「島原・天草一揆」(1637~8年、いわゆる「島原の乱」)の主戦場となった原城跡、解禁後に建てられた重厚な石造りの頭(かしら)ヶ(が)島(しま)天主堂など12の資産で構成されますが、それは日本におけるキリスト教の繁栄と弾圧、そして250年に及ぶ潜伏期間(禁教時代)を経て取り戻した奇跡の復活という世界的にも珍しい文化遺産でもあるのです。

日本の人口比率で1%に満たないカトリック教徒も長崎県では...

余談ですが、キリスト教は世界最大の宗教で、2002年の統計によると、その信者数は約20.4億人(カトリック約10.8億人、プロテスタント諸派計約3.5億人、正教会約2.2億人、その他教派約3.9億人)とされます。次いでムスリム(イスラム教徒)16億人、ヒンドゥー教10.5億人と続きます。日本の信者・信徒数は、神道が約1億600万人、仏教が約9200万人で、キリスト教は約260万人というデータもありますが、日本におけるカトリック教徒の人口比率が0.3%とされるなかで、長崎県は約4%と群を抜いており、このデータからもキリスト教への信仰がしっかり根づいていることがわかります。

潜伏キリシタンと隠れキリシタンはどう違う?

ところで、潜伏キリシタンとは別に、「隠れキリシタン」という言葉がありますが、どう違うのでしょうか。後者(隠れ)は、主に長崎県平戸市の生(いき)月(つき)島を中心に、禁教期の信仰形態(「オラショ」と呼ばれる祈りや独自のしきたりなど)を密かに守り続けた人たちのことで、解禁前の江戸期の信者を意味する前者(潜伏)とは区別されます。世界遺産推薦時のストーリーは「潜伏」年代(弾圧から復活まで)に焦点を当てたものであるため、この「隠れ」の文化は世界遺産に含まれていませんが、その潜伏キリシタンの歴史を知る上で欠かせない存在と言えます。いまの日本は平穏で、信教の自由も憲法(第20条)で守られていますが、過去にこういう歴史があったことを忘れないようにしたいものです。

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