「来訪神」がユネスコの無形文化遺産に登録されました

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全国に1000以上あるとされる「来訪神」

男鹿(おが)のナマハゲ(秋田県男鹿市)など、仮面・仮装した神(=神に扮した住民)が家々を訪れ、災厄を祓い、福をもたらす民俗行事「来訪神」がユネスコ(国連教育科学文化機関)の無形文化遺産に登録されました。文化庁によると、集落の外から来て祝福や厄払いをする「来訪神」は全国に1000以上あり、そのうち外から来た存在を可視化するために仮面・仮装するものが100以上あるそうです。今回、無形文化遺産になったのは、吉浜のスネカ(岩手県大船渡市)から宮古島のバーントゥ(沖縄県宮古島市)まで全国各地に伝わる10の行事で、いずれも国の重要無形民俗文化財に指定されています。

日本人が古来より信じてきた「来訪神」とは?

ところで来訪神は、人々にとってどのような存在なのでしょうか。2人の著名な民俗学者は「神は常住常在するものではなく、祭りの機会に依り来て、終わればまた還るもの」と説明した上で、次のように考察しています。まず柳田国男は「我々の先祖が御霊(みたま)となったものが神であり、それが守り神などとなって子孫の世界に時々現れる」とし、折口信夫(しのぶ)は「海の彼方(かなた)にあり、富や長寿、死、(わざわい)の本地である常世(とこよ)から稀人(まれびと)(客人)としてやってくる」と考えました。その根底には「自然の恵みに対する、(日本人の)神への祈りや感謝が基本にあった」ということです。さらに民俗学者で国学院大教授の新谷尚紀(たかのり)氏は、これらの考察に対して「両人とも人の死と結びつけ、(人知の及ばない)神は年末年始のような節目にやってきて、厄払いと同時に福を授ける意味があったと説明している」と補足した上で、「来訪神のような形のない文化は、先祖や先人、死者、目に見えない向こうを想像する力から形作られた」と述べています(以上、2018年12月4日付け『朝日新聞』朝刊より)。

現代人から消えつつある「見えない向こうを想像する力」

昔の日本人に比べると、現代人の「見えない向こうを想像する力」は残念ながら衰えているのではないでしょうか。お墓に眠る死者の姿を見ることはできませんが、一人ひとりの心の中に確かに存在するのです。ご先祖様にしてみれば、お墓参りに来てくれる人こそが「来訪神」なのです。きっと皆さんの来訪を心待ちにしていることでしょう。

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